2008/3/22 土曜日

ウェブを変える10の破壊的トレンド 渡辺弘美(著)

Filed under: Web・IT — morinaga @ 21:30:46

破壊的トレンド (渡辺弘美氏のブログ)

凄い情報量と言えます。一度に全ては見れない量です。
“404 blog not found”で小飼弾氏がいみじくも記したとおりです、

その感想は、というと、真っ先に出て来たのは、「有料でもいいから、これがWebページならもっとよかったのに」というもの。

それもそのはず、120ものリンク情報が記載されているからです。

【 目 次 】
 プロローグ:破壊的トレンドとは何か?

 第一章 ダイレクト(Direct)
 第二章 フリー(Free)
 第三章 クラウドソーシングCrowdsourcing)
 第四章 プレゼンス(Presence)
 第五章 ウェブオリエンテッド(Web-Oriented)
 第六章 メタバース(Metaverse)
 第七章 ビデオ(Video Hosting)
 第八章 インターフェース(Interface)
 第九章 サーチ(Search)
 第十章 セマンティックテクノロジー(Semantic Technology)

 エピローグ:破壊するものとされるもの

■Chapter1-Direct

①フィード

まずはフィードに関してである。
私がフィードについて詳細を知ったのは遅く、この著作からでした。

ここで面白かったのは、β版でヤフーが発表しているとパイプスでフィードを生成できると。
ヤフー・パイプス(Yahoo! Pipes) http://pipes.yahoo.com/pipes/
読んでいる感じではいたく簡単そうですが …

②ウィジェット・マーケティング

次にウィジェットだが、ウィジェットがバイラル・マーケティングに活用できるという。

クチコミといった言葉で言えば有名なのは、これ。

最近の口コミ本と言えば

パーソナライズド・スタートページはigoogleは有名ですが、音楽(ヒップホップ)のような特定世代を狙った、グローバル・グリンド(Global Grind) http://www.globalgrind.com/ もでてきており、凄いのは、メディアで、ニューヨーク・タイムズが始めたりしてるんですね。
マイ・タイムズ(My Times) http://my.nytimes.com/

③オンライン/オフラインをシームレスな関係に
オンライン/オフラインを意識させない環境も出てきているのは凄いですね。
・アドビ、「Adobe Integrated Runtime」(AIR)のベータ版をリリース
・http://www.adobe.com/products/air/

●まとめ
①IPアドレス、URLの直接入力
②検索による抽出
③フィード・ウィジェット・パーソナライズド・スタートページによるユーザーサイドの選択
といった流れで時代は、ダイレクトに向かっていると。

■Chapter2-FREE

半導体・ストレージ(記憶装置、ハードディスク)等の価格下落といったことでなく、PCのインターフェイス等のリッチ化という流れをトレンドとみている。

実店舗からオンライン店舗の変遷については、「稀少経済」から「潤沢経済」といった言葉で表している。
(タワーレコード VS ITUNESTORE 、ウォルマート VS アマゾン 等々)

ニュースサイトでさえ投票結果が多いものが上位ニュースとなる
ディグ(Digg) http://www.digg.com/

■Chapte3-Crowdsoursing

集合知と言えば、webで言えばwikipediaですが、本でいえばこれでしょう。

ここは、ユーザーが主導権をもって行うウェブ活動も活発であり、説明不要な有名どころばかりですね。

ウィキペディア(Wikipedia) http://en.wikipedia.org/
フリッカー(Flickr) http://www.flickr.com/
デリシャス(del.icio.us) http://del.icio.us/
はてなブックマーク http://b.hatena.ne.jp/

ここで、面白かったのは投票によって人気があるフィードを(サイト)を選択できるといったものです。
この他も投票によって金銭授受が発生する仕組みなど、「投票」が次のキーアクションであると読めます。
スタンブルアポン(StumbleUpon) http://www.stumbleupon.com/

■Chapter4-Presense

リアルタイム情報を活かすといった事では、トゥイッター(Twitter) http://twitter.com/ は有名ですね。

昨年の紅白歌合戦で、”しょこたん”こと中川翔子さんが携帯を使用してブログに逐次、状況を書きこんでいたのを知り、結構、衝撃的でした。

SNS、ブログに即時はないですが、動画をリアルタイムで流せるものがあれば、画期的だと。
(コミュニケーション・個人メディアとして使用できるのはないかと…)

それ、ありました、ここに(笑)
ユーストリーム(Ustream) http://www.ustream.tv/
世界は凄いですね、ウェブカメラとブロードバンド回線があれば誰でも自分の「プレゼンス」をライブ中継できるですから。

■Chapter5-Web-Oriented

ここでは、全てのサービスをウェブ上で行えるかといった方向性です。
Saas(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)は既に有名ですが、エブリシング・アズ・ア・サービスといった言葉さえ出てきています。

ここでは、ウェブOSに驚きました。
アイOS(eyeOS) http://www.eyeos.org/

そういった流れに対するマイクロソフトの動きの一つで、ユーザーが使用できるマッシュアップを発表していたのも面白い動きです。(使用するには、事前準備がちょっと必要ですけど)
マイクロソフト・ポップフライ(Microsoft Popfly) http://www.popfly.ms/

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
この他も含めて様々なトレンドが紹介されています。
全てのトレンドが生き残る訳ではないですが、いつの時代も渾沌とした状況から、
抜きんでたトレンドが、その他を統合化していくものと思っています。
すぐに、実用化される技術ばかりではないですが、未来を考えるヒントになり得る本書でした。

本文以外のリンク先も全て、渡辺氏のブログにリンク表示されています。
興味がある方は是非一度覗いてみられては。
もちろん、本書を読みながらが、最もダイレクトに理解できるはずです。

今日も、ここまで、あなたの貴重な時間で、
“「本学」講座” をお読みいただき、有難うございます。 

2008/3/12 水曜日

社長でなくとも読むべき「社長の時間の使い方」 吉澤大(著)

Filed under: 経営・経営者 — morinaga @ 22:01:10

吉澤大氏のブログ : “全米が泣いた!起業家のためのへそまがりワンポイントアドバイス”

この記事を読んでいただく前に、注意点が1点。
書名は「社長の~」になっていますが、社長でなくとも会社組織に属する人には有用な著作だといえます。
会社経営といった点だけでなく、組織運用に置き換えて考えるとヒントだらけと言えます。
また、会社とは?がおぼろげながらも俯瞰できると思います。
(社長のつもりで読んでいただいてもいいと思います … (笑))

【目次】
第1章 なぜ、社長の時給は下がりつづけるのか?
第2章 社長は昼にランチを食うな!
第3章 まず、効率よく稼ぐ手法を考案・選択する
第4章 できる社長は「他人にやってもらう」しくみ作りに時間をかける
第5章 「人脈形成」「情報・知識習得」も時間効率よくこなす
第6章 自由に動ける「社長ならでは」の時間管理術

著者の経歴ですが、以下に記しておきますので、参照ください。 

吉澤 大(よしざわ まさる)氏
1967年生まれ。税理士・中小企業診断士・宅地建物取引主任者・システムアドミニストレータ。
明治大学商学部卒業。國學院大學大学院経済学研究科博士前期課程修了。
國學院大學公開講座講師、本郷公認会計士事務所(現 辻・本郷税理士法人)勤務を経て、
1994年、当時26歳で吉澤税務会計事務所開設。
現在、同事務所代表、株式会社トータル・マネジメント。コンサルティング代表取締役、
アライアンスLLPパートナー。(From Amazon)

○第1章 なぜ、社長の時給は下がりつづけるのか?

固定費とモチベーションの関係が抜群に面白い視点だった章です。

通常、会社の「メシの種」となった業務とは定型的な業務であったりルーチンワークである。
定型化した業務は、意識的であれば効率化されて固定費もブレが無くなるはずである。
しかしそういった定型業務はモチベーションが上がりにくく、その打破の為、新規業務と拡大するパターンがある。
新規業務は、立ち上げ時は非効率で固定費がかさむ。
結果、会社・業務の拡大とともに固定費はスパイラル上昇しがちである。

固定費と言えば、一般的には”削減”手法で話は進むのですが、「社長自らのモチベーション・アップの為に」新規業務に挑むことが、固定費増加の原因と関連づけされていた点が新鮮でした。
その罠から抜けるにはバランスが重要で、グーグル等の例をあげています。

○第2章 社長は昼にランチを食うな!

社長の時給と、社長の業務を対比させる視点からです。
分り易い例で、移動を電車を使用するよりタクシーを使用する法が費用対効果の点で有用であるなど。
(タクシーの中で打ち合わせができる、資料を読める、ビジネスプランを考慮できる等)

その他にも切り口を変えた例が出てきて、最終的に社長が使うべき時間を3段階に分けています。

○第4章 できる社長は「他人にやってもらう」しくみ作りに時間をかける

個人的にはこの章が、キモでした。ヒントの塊のような章です。
結論を端的に書けば、以下のとおり。

固定費を下げるには、労働生産性を上げるしかなく、その手法はマニュアル化。

な~んだ、そんなの分っていると思った人は結構いるかもしれません。
ここから詳細な論に入っていきます。 その詳細がキモです。
一つの例として、マニュアルの考え方です。

マニュアルとは、自分で問題を解決する手法を見つける為の基礎知識を提供する。

マニュアルに関して効率化といった事だけではなく、自己成長のヒントになるといった考えで、
思いもつかなかった切り口でした。

他にも行動科学マネジメントと同様の考えもあります。
ざっくり言えば、優秀な20%の底上げより、平均的な80%の底上げの方が組織的には有効である。
成果主義で20%を煽るのではなく、組織としての側面からで見た場合です。

○第6章 自由に動ける「社長ならでは」の時間管理術

最適品質(制約なく限界まで高めた)と経済品質(与えられた条件の中で最適)

この場合は、品質についての注意点なんですが、最適品質であろうとする原因が自己満足である場合があると。

これに対する対応としては

顧客要望の優先順位をつけ、より効率的に要望実現の為、多くのデッドラインを引く。

要は、優先順位決定で本質を見極め、デッドラインで経済品質を高める。

イノベーションでも似た事を読んだ覚えがあります。
顧客の満足度を高める為、完全な対応を続ける事で既存顧客には高い評価を得たが、新たなイノベーションへの機会損失を被り、遅れをとったと。
この辺りも、結構判断が難しいですが、結局バランス感覚や状況判断がポイントになると思います。
(着眼大局、着手小局ですか)

いくつか印象に強い点を書きましたが、社長業務での悩みどころへのヒントが多い本書でした。

最初に記しましたが、社長でなくとも起業を考えている方、組織運営のヒントが欲しい幹部、会社への理解を深めたい中堅・末端社員全てが読んでいい著作でした。
アマゾンでは、数回の在庫切れが発生したり、「社長用」と取られた感もあるのではないかと思いますが、、もっとランクアップされるべき本といえます。

今日も、ここまで、あなたの貴重な時間で、
“「本学」講座” をお読みいただき、有難うございます。 

2008/3/9 日曜日

ビジネスマンのための「発見力」養成講座

Filed under: 問題解決 — morinaga @ 22:24:12

人は何万回見ても、見えない人には見えない。

帯にあった言葉ですが、意識的でなければ通常、持つ事が無い概念としてと言えます。
じゃ、どうすれば、見えるようになるのか?

ものというのは、実はちょっとしたきっかけがあると見えるようになるのです。
そのきっかけというのは
 ①関心をもつ
 ②仮説を立てる

本書では、このテーマを掘り下げる事で「発見力」につなげる事がテーマとなっています。

もう一つ帯に “あなたの「発見力」を飛躍的に高める90分講座” とあります。
長らくアマゾントップセラー100にいる理由は、上記の”テーマ”とこの90分の”コンパクトさ”にあったと感じた1冊です。

—————————————————————————————
( 目 次 )

はじめに 発見力=ものが見える力

第1章  見えているようで、何も見えていない
第2章  関心と仮説でものが見える
第3章  たとえば、こんなふうに見えてくる
第4章  見える力を養う方法
第5章  ものが見える10のヒント

あとがき

—————————————————————————————

○第1章  見えているようで、何も見えていない

1、気にしているとものは見える
2.思いこみがあると、ものは見えない
3.人は自分に必要なことだけを選んで見ている
4.人は本当に必要なことを見ていないことも多い

ここでは「見るという事」に関して著者の訴えたい基本軸が書かれています。
で、目に止まったのは「見る」事でなく、「必要な事」とは何かと?いったことですね。
そこは、後半で書きだされています。(後ほど)

○第2章  関心と仮説でものが見える

関心 → 疑問 → 仮説 → 検証

「ものが見える」ようになる為のセオリーです。
この流れの中で、「分解・消滅物注目・疑問の理由・先入観への疑問」等を使って「見えて行く」過程を説明されています。

○第4章  見える力を養う方法

6つのポイントから「見える力を養う方法」を提示います。
面白かった事をいくつかあげると …

①定点観測する
経済統計や新聞の特定の数字を、定期的に見ると。
なぜ、これが有用なのかと言えば、これによって自分の仮説の検証ができるという事です。

ここの後にありましたが、前提としては ”プロは仮説をもっている” といった事とつながってます。

②ふつうのもの(ノーマル)をたくさん見る
個性的であろうとするならば、人とは違う視点を持つことしか考えませんが、実はノーマルを大量に経験する事で「日頃見えない違い」に気づく事ができるというのには、ハッとさせられました。

③思想をもつ
これが必要ですね。発見力の基盤となるのは「必要な事」は何か?が分らなければならないと。
その為には正しい思想が必要であると。

正しい思想 → 原理原則を見極める事ができる → モノが見える

○第5章  ものが見える10のヒント
ここでは、10のヒントです。

①先に要点を知る
②ヒントを先に得る
③分解する
④情報を減らす
⑤気づいたことをすぐメモする
⑥比較する
⑦一部を取り替える
⑧視点を変える
⑨複数で話す
⑩素直になる

情報が多い中、”まとめ”られた事というのは時間が経つと詳細は忘れてしまう事が多いと言えます。
実際に活用できる為には、ウェブ・メモ等に記録して、使用する事が必要ですね。
それこそが養成方法でしょう。

著者の「おまけ」

ものが見える人は幸せになれる
見えるというのは気づくということにつながっていて、見えると幸せになれる

ノウハウ論で終わるのでなく、小宮一慶氏の思想が締めになっている事も秀悦と言えます。

—————————————————————————————

本書の続編も、発売されましたね。
数字に着目した1冊で、最近のトレンド「地頭力」にも関連した内容です。

「地頭力」と言えば、この2冊

「地頭力」関連の最新作

今日も、ここまで、あなたの貴重な時間で、
“「本学」講座” をお読みいただき、有難うございます。 

2008/3/3 月曜日

はじめての課長の教科書 酒井穣(著)

Filed under: 経営・経営者 — morinaga @ 0:37:38

著者 酒井穣氏のブログ  NED-WLT.exblog.jp

ついに、アマゾントップセラー100にて1位となりました。(3/2 夜時点)
組織票的なものでいきなりジャンプアップした訳でなく、有名ブログのいくつかで絶賛された結果、じわじわと上がってきたました。

著者には初めての著作であり、ブログでの紹介された影響もありますが、一番はコンテンツが卓抜していた結果でしょう。
このあたりは、勝間和代さんのブレイク時とにています。

( 目 次 )

第1章 課長とは何か?
 ①課長になると何が変わる?
 ②課長と部長は何が違う?
 ③課長と経営者は何が違う?
 ④モチベーション管理が一番大切な仕事
 ⑤成果主義の終わりと課長
 ⑥価値観の通訳としての課長
 ⑦課長は情報伝達のキーパーソン
 ⑧ピラミッド型組織での課長の役割
 ⑨中間管理職が日本型組織の強み

第2章 課長の8つの基本スキル
 ①部下を守り安心させる
 ②部下をほめ方向性を明確に伝える
 ③部下を叱り変化をうながす
 ④現場を観察し次を予測する
 ⑤ストレスを適度な状態に管理する
 ⑥部下をコーチングし答えを引き出す
 ⑦楽しく没頭できるように仕事をアレンジする
 ⑧オフサイト・ミーティングでチームの結束力を高める

第3章 課長が巻き込まれる3つの非合理なゲーム
 ①企業の成長を阻害する予算管理
 ②部下のモチベーションを下げかねない人事評価
 ③限られたポストと予算をめぐる社内政治

第4章 避けることができない9つの問題
 ①問題社員が現れる
 ②部下が「会社を辞める」といいだす
 ③心の病にかかる部下が現れる
 ④外国人の上司や部下を持つ日がくる
 ⑤海外駐在を求められる
 ⑥違法スレスレの行為を求められる
 ⑦昇進させる部下を選ぶ
 ⑧ベテラン係長が言う事を聞かなくなる

第5章 課長のキャリア戦略
 ①自らの弱点を知る
 ②英語力を身につける
 ③緩い人的ネットワークを幅広く形成する
 ④部長を目指す
 ⑤課長止まりのキャリアを覚悟する
 ⑥社内革命のリーダーになる
 ⑦起業を考えてみる
 ⑧ビジネス書を読んで学ぶ

あとがき
参考文献

書籍を買うに当たっての価値判断は、題名・表表紙の見目・帯の台詞で第一判断。
そして、”まえがき”と”目次”で第二判断。

卓抜した著作は、”まえがき”においていくつかの特徴がある。
それは、下記の事項についての記載があると同時に、その内容も秀でている。
 ・本書のフィロソフィー(哲学)
 ・本書のミッション(使命)
 ・本書のモチーフ(主題)や目的
 ・事によっては結論、もしくは、”まとめ”

その”まえがき”に沿ってコンテンツが充実しているかどうかは、目次を見ればある程度、判断できると言えます。

本書では、その”まえがき”に、斬新な視点を呈示して、本書の目的としています。

欧米には、経営者(支配者)と従業員(被支配者)の概念しかない。(二元論)
他方、日本は経営者(親分)と従業員(子分)といった概念のみならず、中間管理職(先輩)と末端社員(後輩)の概念も存在している。(三元論)

世界にほこるべき日本型ミドル・アップダウンのマネジメント

海外の企業風土を知らぬ私のような田舎者には、非常に新鮮な切り口である。

もう一点、著者が調べると、「課長にとっていいテキストがない」と書かれていました。
末端社員向けの実務ノウハウ本や経営者向けの専門書はあるが、中間管理職向けの著作が少ないと。
実際、自分でもアマゾンで検索してみましても、有用(価値を認められている)な著作は殆んど見当たらない状況です。
そういった意味で、マーケットで見落とされた真空地帯だったといえます。

内容的には、目次を見ていただければ分ると思いますが、『課長の教科書』といった題名どおり、課長職に関しての全般が記載されています。
しかし、画一的なマニュアル本ではなく、現実の会社生活で起こりうる事に対する思考・対応が記されています。

第一章では、課長とは何かをを明確にした上で、モチベーション管理が一番大切な仕事としています。
通常は、実績達成といった目的志向ですが、スタート・プロセスを一番に上げています。
また、リーダーシップとマネジメントも明確に定義し、課長はマネジメントよりの職務であるとも記しています。
初めて課長になった時など、会社内規などにはない立脚点を把握する事から始まるといえるので、まさに「はじめての」為ですね。

“部下を守り安心させる”といった項目も、単純に失敗の隠ぺいでなく報告すべき事項とその方策、及び、差別・セクハラ・健康管理・理不尽な顧客からも含め多角的に記されていました。

ここまでは、漏れが無い・そつが無い書籍といった感がありましたが、第3~5章においてが極めて現実的であると言えます。
 ・第3章 課長が巻き込まれる3つの非合理なゲーム
 ・第4章 避けることができない9つの問題
 ・第5章 課長のキャリア戦略
詳細は目次を見ていただくとして、これだけ赤裸々に率直に記した内容には感動すら憶えました。
通常は、個人の経験によるもので偏狂な部分に陥ることもありますが、MBAと実務経験からの視点が、人間的な部分(性善説・性悪説)まで考慮されて、かつ、そのバランスに文句がつけようが無いといえます。

課長でなくとも一般社員にも必読の書籍といえるます。
ビジネス本はここ数年、勉強法・知的生産術が流行っていましたが、今後、本書に類似した書籍が続くのかもしれないと考えています。

【追記】
本書を絶賛したブログ“404 blog not found”では通常1回の書評が、時を置いて数回に渡って記載されました。
このブログでは、本書の内容を起点として小飼弾氏の考察へ発展していきます。
その記事も秀悦な内容と言えますので、参考にすれば視野が広がると思います。

今日も、ここまで、あなたの貴重な時間で、
“「本学」講座” をお読みいただき、有難うございます。 

HTML convert time: 0.817 sec. Powered by WordPress ME